「今日は、うちでごはん食べていかない?」——そんな声かけを、まちの真ん中でしたくて始めました。 えんがわ食堂は、月2回の土曜日、川越の築90年の古民家で開く“みんなの台所”です。こどもはもちろん、おとなも、おじいちゃんおばあちゃんも、ひとりでも。予約もいりません。 炊きたてのごはんと、あたたかい味噌汁と、『おかえり』と言ってくれる誰か。ただそれだけの場所ですが、それが必要な日が、きっとあります。






参加費は、事業の対価ではなく『気軽に来てもらうための、しるしのお金』です。こどもは高校生まで無料、おとなは300円。予約はいりません(お弁当テイクアウトのみ要予約)。食物アレルギーのあるお子さんは、事前にLINEでお知らせいただければ、できる範囲で個別に対応します。ご寄付・食材のご提供・ボランティアは、いつでも心から歓迎しています。
夫と別れてから、仕事と子育てでいっぱいいっぱいで、正直、子どもにちゃんとしたごはんを食べさせられない日がありました。えんがわ食堂に初めて行った日、うちの子が『おかわり!』って三回も言って、恥ずかしいくらい食べて。中村さんが『たくさん食べてくれて嬉しいわ』って笑ってくれて、涙が出ました。ここは『助けてもらう場所』じゃなくて『ただいまって帰る場所』。月2回、この日があるから頑張れます。
30代・小学生のお子さんと通う保護者さま妻に先立たれて一人暮らしになってから、一日誰とも喋らない日が当たり前になっていました。近所の方に誘われて、最初は『子どもの場所に年寄りが行っていいのか』と遠慮していたんです。でも中村さんに『おじいちゃん、子どもらの話し相手になってやってください』と言われて。今では孫みたいな子らと将棋を指すのが楽しみで。あたたかいごはんと、賑やかな声。生きる張り合いをもらっています。
70代・地域で一人暮らしの男性さまはじめまして。えんがわ食堂の中村 佳子(なかむら よしこ)です。定年まで38年間、市内の小学校で栄養士をしていました。 給食を作りながら、ずっと気になっていた子たちがいました。夏休み明けにやせて戻ってくる子。給食の時間だけ、人が変わったように食べる子。『この子たちは、長い休みのあいだ、ちゃんとごはんを食べられているのだろうか』——その問いが、退職してからも胸に残っていました。 定年の翌年、思い切って自宅の近くの古民家を借り、友人3人と『えんがわ食堂』を始めました。2019年のことです。最初は近所の子が5人来てくれるだけの、小さな食卓でした。それが今では、毎回50人以上——こども、保護者、ひとり暮らしのお年寄り、地域の方が集まる場所になりました。 大切にしているのは、三つ。ひとつ、『対象を選ばない』こと。困っている子だけの場所にすると、かえって来づらくなる。だから“誰でも来ていい、みんなの居場所”にしています。ふたつ、『食の安全』。元栄養士として、衛生管理とアレルギー対応だけは一切妥協しません。みっつ、『おかえりと言える場所であること』。ここは施しの場所ではなく、まちの台所です。誰かと囲む食卓のあたたかさを、一人でも多くの人に。 ボランティア、食材のご提供、ご寄付——どんな形の応援も、心から歓迎します。そして、いま少ししんどい思いをしている方。どうか遠慮せず、ふらりと来てください。ごはんを用意して、待っています。